パラアーチェリーの重定知佳（しげさだ ちか）選手が、同じ競技者である小野寺朝子選手に対して誹謗中傷を行ったとして、賠償命令が下されました。
重定選手がどのような内容の誹謗中傷を行ったのか、そしてその行動に至った背景について詳しく掘り下げていきます。
今回の記事では、以下の点について調査します。
- 重定知佳が小野寺朝子に対して行った誹謗中傷の内容まとめ
- 誹謗中傷の書き込みを行った動機は何？
重定知佳は何をした？
パラアーチェリー選手の女性のブログへ「代表入りも無理なの気づきませんか？悪あがきもほどほどにした方がいい」「代表選手になりたいならルールを守るのは最低限のマナーです」
などと重定が2021年1月に匿名で投稿していた事が、被害者の情報開示請求により発覚した。上記の投稿によって中傷された女性が、名誉を傷つけられたとして訴えた裁判で東京地裁は「投稿は女性への攻撃が目的で、真実だとは言えない。名前を隠してブログに投稿していて卑劣だ」として120万円余りの賠償を重定へ命じる判決を2024年8月6日に言い渡す。
裁判官は判決理由で、投稿内容は「全くの虚偽」と指摘し、被害者女性の成績に対して嘲笑的に言及するなど悪質性が高いと判断し、「身に覚えのない投稿を立て続けにされた上、投稿者が自身のライバルであると知った精神的苦痛は相当だ」と述べた。
重定側は「代表選手としてふさわしくないという感想を述べたもので公益性がある」などと主張、判決を不服として控訴する意向を示した。
引用元：Wikipedia
内容をまとめると、次の通りです。
- 2021年1月、匿名でパラアーチェリー女性選手(小野寺朝子)に対する中傷コメントがブログに投稿された。
- 内容は「代表入りも無理なの気づきませんか？」「代表選手になりたいならルールを守るのは最低限のマナーです」など。
- 被害者の情報開示請求により、投稿者が重定であることが判明。
- 裁判の結果、2024年8月6日、東京地裁は重定に対し120万円余りの賠償を命じた。
- 判決理由として、投稿は「全くの虚偽」とし、投稿者の悪質性を指摘。また、精神的苦痛の度合いも考慮された。
- 重定側は「公益性がある感想」として控訴する意向を示している。
【スクショ画像】重定知佳の投稿内容まとめ
いい加減もう東京パラも無理だし代表入りも無理なの気づきませんか？
悪あがきもほどほどにした方がいいですよ。
ちゃんとルールを守れないような人、代表になんかなれないです。
ルール違反してない？してるから言ってるんですけど。
車いすに乗って競技してはいけないのに車いすに乗ってますよ。
何度も注意してるのにきかない。
代表選手になりたいならルールを守るのは最低限のマナーです。
あと、ちゃんと結果を残すことですね。
胸が痛む内容ですね…。
また、投稿内容が似ていることから、SNSではこれも重定知佳選手の投稿ではないかと推測されています。
何か勘違いしているようですが、あなた東京パラリンピックの出場の可能性は0％です。
国際クラス分けの資格持ってると言ってますが、スツールの資格なのに車椅子で試合出てますよね？
ウソの記録でランキング上位にいても除外です。
さらに選考会の規定点数すら射ってないし、選考会すら出てないって事はあなたには強化選手すらなれないって事です。
しかし、これについては確定的な証拠がないため、重定知佳選手の投稿であるかどうかは不明です。
重定知佳の弁護士ドットコム相談が発覚？
こちらが、重定知佳選手のものとみられる相談内容です。
私は、とあるパラアスリートのブログに、悪口を書き込みました。
『貴方は、ルール違反をしています。椅子で競技をするカテゴリーなのに、車椅子で出場しています。
何度も注意しているのに聞かない。ちゃんとルールを守れない人は、代表になんかなれない。
悪あがきもほどほどにしたほうがいい。』
上記を2回に分けて書き込みました。
重定知佳選手らしき人物が、『発信者開示請求訴訟を起こされました』と述べ、以下の点について質問しています。
- 開示拒否は可能か
- 開示された場合、損害賠償請求の裁判で敗訴する可能性があるか
- 相手が弁護士に依頼しているため、自分も弁護士に依頼しないと不利になるか
書き込まれた内容が一致しているため、重定知佳選手の相談内容である可能性が高いと思われますが、真相は不明です。
もし重定知佳選手の投稿であれば、正体がバレたくないという焦りが見受けられます…。
重定知佳が訴えるルール違反とは？
パラリンピックにおけるアーチェリーのルールは以下の通り。
アーチェリーは的を狙って矢を放ち、その得点を競い合う競技。
パラリンピックのアーチェリーで使用する弓には一般的なリカーブ、先端に滑車のついたコンパウンドの２種類があり、障がいの種類や程度に応じて「W1（四肢の障がい・車いすを使用）」「W2（下半身のまひなど・車いすを使用）」「ST（立位、もしくはいすに座って競技をする）」の３つのクラスがある。
男女3種目（リカーブ、コンパウンド、W1）とチーム戦（リカーブ、コンパウンド、W1の男女ペア）でメダルを争い、障がいの種類や程度に応じて用具を工夫することも認められている。
引用元：パラサポWEB
- W1：車椅子使用
- W2：車椅子使用
- ST：立位または椅子使用
次の写真を見ると、小野寺朝子選手が立っている姿が確認できるため、小野寺選手のクラスはST、重定知佳選手のクラスはW2と推測できます。
競技の写真もありましたが、こちらは椅子を使っている様子が確認できます。
裁判では、小野寺選手が一般の大会で、障害のクラス分けに合わない車いすで出場したものの、「違反の注意を受けなかった」点が重視されています。
そのため、重定選手の投稿は真実と認められず、重定選手の主張は退けられました。
重定選手側は小野寺選手が実際にルールに違反していたなどと主張していたが、判決理由で大久保裁判官は、小野寺選手が一般の大会で障害のクラス分け上は乗らない車いすで出場したものの、違反の注意はなく、「投稿が真実とはいえない」と認定。
引用元：産経新聞
重定知佳が誹謗中傷の書き込みを行った動機は？
開示請求により、重定知佳選手が書き込みを行っていたことが判明しました。
これについて、小野寺朝子選手は次のように語っています。
重定さんが書き込んでいたなんて、まったく想像もしていませんでした。
では、なぜ重定知佳選手は小野寺朝子選手のブログに書き込みをしたのでしょうか？
考えられる動機としては、以下の点が挙げられます。
- 小野寺朝子選手に対する嫉妬
- 違反の注意がなかったことに対する不満
では一つずつ見ていきましょう。
小野寺朝子選手に対する嫉妬
結論として、この可能性は考えにくいでしょう。
日本身体障害者アーチェリー連盟（日身ア連）が公表した2021年度から2023年度のランキングでは、リカーブ女子部門で重定さんが1位、小野寺さんが2位につけています。
※リカーブ部門では、弓の両端が逆反りしているリカーブ弓を使用。この弓は、シンプルで伝統的な形状が特徴。
ただし、両者の得点差は大きく、小野寺選手自身も重定選手を「雲の上の存在」と感じているようです。
「重定さんの実力は圧倒的です。私からすれば月とスッポンで、雲の上の存在です。アーチェリー関係者は皆そう思っているはず。だからこそ、私も周囲も重定さんとは想像すらしていなかったし、私に嫉妬や嫌がらせをする必要があったのかまったくわからず困惑しました。信じられないし、間違いだと思ってしまったほどです」
引用元：Yahooニュース
違反の注意がなかったことに対する不満
重定知佳選手は、パラリンピックを目指して以来、練習を休むのは週に1～2日と、お正月の練習場閉鎖時だけで、ひたすら突っ走ってきたとインタビューで語っています。
重定選手は「練習量が自信を支えていた」と話しており、その真摯な努力がうかがえます。
小野寺朝子選手が一般の大会で、「障害のクラス分けに合わない車いすで出場したものの、違反の注意は受けなかった」という出来事があったようです。
これが違反と見なされなかったとしても、真面目な重定知佳選手にとっては、少なからず気にかかることだったのかもしれません。
小野寺選手が一般の大会で障害のクラス分け上は乗らない車いすで出場したものの、違反の注意はなく、「投稿が真実とはいえない」と認定。
引用元：産経新聞
まとめ
どのような理由があっても、誹謗中傷は望ましくありません。
今後の情報にも注目していきたいと思います。
↓重定知佳のパリパラリンピック辞退の可能性は？控訴の結果はどうなる？
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